astah* コマンドラインツール 利用ガイド

2019年10月10日更新
株式会社チェンジビジョン


【概要】

astah*インストールフォルダに含まれるコマンドラインツール (astah-commandw.exe[※MacとLinuxではastah-command.sh])を利用することで、 コマンドラインから図の画像出力やプロジェクトの比較が行えます。



【図の画像出力】

-imageを使用することで、プロジェクトファイルに含まれる図をPNG、EMF、JPEG、SVG のいずれかの形式で画像ファイルとして出力できます。
画像フォーマットを指定しない場合は、PNG 形式で出力されます。

Windowsで、C:\input\hoge.astaファイルのER図をC:\output配下にPNG形式で出力する例 astah-commandw.exe -image er -f C:\input\hoge.asta -o C:\output
Mac/Linuxで、~/input/hoge.astaファイルの全図を~/output配下にJPEG形式で出力する例 astah-command.sh -image all -f ~/input/hoge.asta -o ~/output -t jpg

オプション
オプション 説明 種類 備考
-image 画像出力アクション all全図
clクラス図
ucユースケース図
ucdユースケース記述
scステートマシン図
actアクティビティ図
seqシーケンス図
comコミュニケーション図
cmpコンポーネント図
dep配置図
cs合成構造図
fcフローチャート
dfdデータフロー図
erER図
crudCRUD
mmマインドマップ
rqd要求図
rqt要求テーブル
tmトレーサビリティマップ
ignore-ref参照プロジェクトの図を無視する
-dpi,--dpi [image dpi] 出力解像度 - 出力する画像の解像度を指定する。
デフォルトは、96(システムプロパティに設定されている値)。
解像度を72にすると、画面に表示されている大きさと同等の画像を出力する。
-f,--file [target file] 出力対象ファイル - -
-id,--dgm_id [ids for target diagrams] 出力対象ID指定 - 図のID列をスペース区切りで指定。
この場合、出力時に名前空間のフォルダを作成せず、フラットに画像ファイルを出力する。
ファイル名は、図名ではなく、ID名になる。
-o,--output [output] 出力先ベースフォルダ - 出力先フォルダは、「出力先ベースフォルダ + プロジェクトファイル名」
-t,--type [image type] 出力画像フォーマット pngPNG
jpgJPEG
emfEMF(拡張メタファイル)
svgSVG


【プロジェクトの比較】

-diffを利用することで、コマンドラインからプロジェクトの比較を行います。

Windowsで、base.astaとref.astaを比較する例 astah-commandw.exe -diff base.asta ref.asta
Mac/Linuxで、base.astaとref.astaを比較する例 astah-command.sh -diff base.asta ref.asta


【コマンドラインツールの設定】

コマンドラインツールの実行には、astah*の実行環境が必要です。
大きなサイズのプロジェクトファイルを扱う場合に、JavaVMのメモリ管理オプションの調整が必要なことがあります。
スタックサイズは、astah*のシステムプロパティの設定値を使用します。
初期ヒープサイズと最大ヒープサイズは、以下のように設定してください。

Windows環境 : astah-commandw.l4j.iniの編集

[初期ヒープサイズ]
-Xms16m
16mの部分がサイズ(この例では16Mバイト)になりますので、ファイルに含まれるこの部分を変更します。

[最大ヒープサイズ]
-Xmx512m
512mの部分がサイズ(この例では512Mバイト)になりますので、ファイルに含まれるこの部分を変更します。

Mac/Linux環境 : astah-command.shの編集

[初期ヒープサイズ]
INITIAL_HEAP_SIZE=64m
64mの部分がサイズ(この例では64Mバイト)になりますので、ファイルに含まれるこの部分を変更します。

[最大ヒープサイズ]
MAXIMUM_HEAP_SIZE=1024m
1024mの部分がサイズ(この例では1024Mバイト)になりますので、ファイルに含まれるこの部分を変更します。